株式会社池田模範堂 MUHI SKIN RESEARCH CENTER

株式会社池田模範堂
MUHI SKIN RESEARCH CENTER

Client: 株式会社池田模範堂
Location: 富山県中新川郡
Comletion: 2015年1月
Design: プラナス株式会社

「アイデアの生まれる場所」へ


虫刺されのかゆみ止めとして国内随一の知名度を持つ「ムヒ」。虫刺されの領域から「肌分野の総合ブランド」への転換に挑戦する同社の基盤となる研究・開発拠点です。

研究所に対して「新たなる発想を創出できること」に重きを置くクライアントの要望を実現するために、発想の源となる「偶然」が生まれる場所を目指しました。

セレンディピティは「歩くこと」から


-観察の領域において、偶然は構えのある心にしか恵まれない-

近代細菌学の祖であり、多くの命を救うこととなる狂犬病ワクチンのベースを開発した、偉大なる研究者ルイ・パスツールが残した言葉です。様々な学問が花開き、今とは比較にならないくらいに多くの大発見があった黎明期の彼でさえ感じたように、「ひらめき」を生み出すためには「偶然」を見出すことが「必然」なのです。

私たちが何もしなければ、偶然は見つからない。
偶然を見つけるには「歩く」ことが必要でした。

建築と融和した工夫を


隣接する部屋との境目には、プラナス株式会社(一級建築士事務所)の意向で広く視野の取れる腰窓ガラスが採用されていました。こういったせっかくの意匠を組み取ることができずに、納入した設備が「一工夫」を潰してしまうことがよくあります。ORIENTALとプラナスのチームではデザインミーティングを頻繁に設けることで、「見え方と機能」を一部屋ごとに念入りに検証します。検証をもとに、実験台に試薬棚が必要な場合は、収容力を担保しつつも極力高さを抑えました。

小さいけれど確かな一工夫が従来のラボにはなかった絶妙な距離感を演出し、眼前が開けた開放的な空間を歩くことが可能になりました。

隣同士ではなく、フロアが違う訳でもない。近くにいる訳ではないが、まったく見えない訳でもない。
不均一だけど「見つけられる」。新たな動線がセレンディピティを促します。

いつも使いたくなる楽しさを


毎日使う場所であるからこそ、ワクワクを感じられる場所にしたい。そんな思いを込めた空間と設備を作り上げました。

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