Project
筑波大学
国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)
Client: | 筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS) |
Location: | 茨城県つくば市 |
Completion: | 2015年6月 |
Design: | プラナス株式会社 |
世界最高峰の研究機関
「筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)」は、年間15兆円もの社会損失を与えていると言われる睡眠障害の解決に挑戦する世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)事業拠点の一つです。
米国トップレベルの大学であるテキサス大学サウスウェスタン医学センターで長年にわたり第一線で活躍されてきた柳沢正史機構長ならではの知見をいかし、「ラボ間の垣根無くメンバーの交流を生みだす」こと、「研究スペースや機械などは、機構内で容易に共有できる」ことなど、今までの日本のラボでは稀有であった「オープンラボ」の概念を取り入れています。
極めて「オープン」
日本では未だに実例の少ないオープンラボの立ち上げですが、プラナス株式会社(一級建築士事務所)の牽引の元、どんな場所にいてもスタッフの声が聴こえてくるようなオープンな研究所が出来上がりました。
研究者個人が集中して作業を行う実験エリアと、共同使用する機器や備品を配置する共通エリアを設けることで、研究者の出会う機会を生み出し、交流を生み出します。
青空とヒトを守るスクラバー
研究開発の過程でどうしても生じてしまう有害ガスは、「有害」と一言で言っても、その種類と危険性は多岐にわたります。研究所の設計に特化したプラナスとともに、お客様ごとに綿密なヒアリングを重ねることで想定されるガスの種類と量を確実に把握。空調設計の状況も鑑みて、エリア毎に最適なスクラバーを選定して設置しました。
大気に放出される汚染空気を極力減らし、環境も、ヒトも、守ります。
色合いの工夫で建物との融和を図る
プラナスの設計により、ラボ内のあらゆる意匠に、山吹色などの日本伝統の色合いが取り入れられていました。せっかくの室内イメージを崩すことが無いように、実験台等の研究設備は伝統色に合う木目色を採用しました。
かつての研究室のような「単調な白と黒」ではない、研究者の五感を刺激する空間です。
一息つく
共同エリアや踊り場には、筑波大学発のアートを取り入れ、建物周囲に池と散歩道を整備するなど、建物の利用者誰もが楽しめ、ほっと一息つけるような仕掛けが施されています。さまざまな場面に散りばめられた遊び心は、研究者様同士はもちろん、学部間を超えた刺激的なコミュニケーションを生み出します。
研究者がふと気を緩めた瞬間、ひらめきが生まれます。
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